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COLUMN
保育コラム
「食べる」が人をつくる ~ ConoCoが大切にしている3つのこと ~

私たちの体は自分が食べたものから作られている。これは誰もが耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。

文字通り、私たちは食べたものから栄養を摂り、それによって細胞を作ったり身体の様々な機能を働かせたりしています。子どもたちがその小さな体にいれるものは、できるだけ安全で安心で、作った人の思いがこもったものを。

そう考えて、ConoCoではお野菜やお肉、卵などを近隣の無農薬・減農薬に取り組まれている農家さんや業者さんから仕入れ、お出汁や調味料も本物にこだわるようにしています。

しかし食事で大切にしているのは、安心、安全、本物ということだけではありません。

近年、昆布やカツオで実際にとったお出汁のうまみを感じられなかったり、美味しいと思えない子どもが増えていると言われます。味覚は、舌などにある味蕾(みらい)という器官によって感じ取った五味を脳に伝達されることでつくりあげられていきますが、これは3歳までに大体確立されるという研究があります。

乳児期に繊細な素材の味そのものを味わって経験しておかないと、様々に合成された調味料や加工品などの濃い味付けばかりに慣れてしまってからでは、それらの素材の味をなかなか感知できなくなってしまうのです。

濃い味を好む結果は、塩分等の摂りすぎによる生活習慣病です。

将来にわたって自分の健康を自分でコントロールできる力を育むのも、食事の経験の持つ大切な意味の一つです。

子どもたちが大人になって自分で料理をするとき、きっとその多くには自分のこれまで食べてきた経験が反映されることと思います。

その時のために、子どもたちにはなるべくたくさんの素材で、季節の旬を感じながら、素材の味を活かした味付けを経験してほしいと考えています。

自分のこれまでの食経験が反映されるという意味では、食事にはその「文化を継承する」という大きな意味も持っているのです。その地域独特の食べ物やお家に代々伝わる味、季節ごとの伝統行事に合わせた食、食べ方やマナー。これらは長い年月をかけて蓄積されてきたその地域や人々の生きる知恵であり思いであり歴史であり、自分はどんな存在であるのかというアイデンティティの源のひとつでもあります。インターネット等の発展により様々な情報や物がすごいスピードで現れては消えていくせわしない世の中において、揺らぐことなくしっかりと根ざしたアイデンティティをひとつでもつくってあげることは、将来にわたり子どもたちの心のよりどころになるのではないでしょうか。

また、食事は「社会」とも深く関係します。私たちは「社会」という集団をつくることによって、それぞれに足りないものを補い合い生きています。そもそも「社会」というものは、我々の祖先であるヒトが手に入れた食べ物を分け合って調理しあい、ともに食事をしたことで形成されていったものと言われています。食事をともにすることで家族を作り、家族で足りないものは社会というもう少し大きな共同体で補う。食事は、このように集団を維持するための共感力を育むものだったのです。

今の世の中では、誰もが手軽に食べたいときに食べたいものを個別で食べてしまうことができますしそのような食事スタイルが多くなっていますが、その一方で人と人との結びつきや何かを共有し共感するという経験が少なくなってしまっているのかもしれません。

ヒトという動物が、人間として社会を形作り生きていく上で欠かせないもの、食事。

ConoCoでは、食事のそんな面も今一度見直し、食事の素材が誰に作られ、どこから来ているのか、誰が調理し、誰とどのように食べるのか、それらをていねいに子どもたちに伝えながら、子どもたちにこれからの社会をつくっていく共感力を育んでいきたいと考えています。